東京にもトデン
中3の英語の文章の中に、
「Change trains at the third stop.」
という一文があり、塾生の一人に訳してもらいました。
「3つ目の駅で汽車を乗り換えなさい。」
もちろん正解です。でも、東京や大阪など大都会の塾の授業だったらどうなるんでしょう?「汽車」って言葉は今の時代に使われているのかしら。私が東京にいる時には、まわりの友だちはみんな、私が「汽車と思っているもの」のことを「電車」と言っていましたから(笑)。
汽車っていうのは「蒸気機関車によって客車・貨車を牽引し、軌条の上を運転する車輌」だと手元にある広辞苑には書いてあります。ちっちゃい頃、保育園でお習いした歌の中に、「汽車汽車シュッポシュッポ・・・」というのがありましたし、赤ちゃん言葉では「汽車ポッポ」なんてのもありましたが、今でも通用する言葉なのでしょうか?
私たちの地元を走るJR土讃線はいまだに電化されていなくて、ディーゼル車となっていますから、「電車」ではありません。田舎ではごく普通に使用する「汽車」って言葉が、都会人に通じない場合は、「列車」と言い換えましょうか(笑)。
「3つ目の駅で列車(電車)を乗り換えなさい。」
これだと訳し方のセンスがぐっとアップしますね。「汽車」なんて訳すと、田舎物丸出しかもね(笑)。
土佐の高知で「電車」と言えば、お城下の高知市街地を縦横に走る路面電車のことを意味します。通称「トデン」。土佐電鉄の略称です。高知駅から南向けて、桟橋通り方面に走る電車にたまに乗って、はりまや橋を経由して「梅が辻」の電停(中学・高校の最寄り駅)まで通ったことを懐かしく思い出します。(普段は、みんな徒歩または自転車です。)
30年ほど前、東京・池袋の大学に入学して間もない頃、東池袋から雑司ヶ谷・鬼子母神前・学習院下・面影橋を通って、早稲田まで走っている電車に初めて乗った時に、驚いたことがあります。その電車を「トデン」と呼ぶのだと友だちから教えられたからです。
「トデン(土佐電鉄)って、東京にもあったのか!」
トデンはトデンでも、「都電(都電荒川線)」だったということに気づいたのは東京生活にもすっかり慣れた頃でした(笑)。思い込みって、ちょっと怖いですよね。土電が東京にあるはずないのに、勘違いしたまま、感心していたのですから、自分でも笑っちゃいます。
注・都電=東京都交通局営業の路面電車。現在は三ノ輪橋から早稲田までの一線だけ。
by kururin
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