どなたか教えてください
最近、ある本を読んでいますと、あ、そうなのか、と思うことに出会いました。
それは、子供は私たちが思っているよりよっぽど能力があるもので、必ずしも系統的に、基礎から順番に積み重ねる必要はないというものです。
子供の頭脳は私たちが思っているよりはるかに柔軟で、少々のハンデはのりこえられるそうです。但し、それには条件があって、次のとおりです。
1、楽しい、わかったという実感の持てる授業を創ること。
2友達との関係のなかで本来の能力を発揮させることが肝心。
特に、2番が重要で子供どうしの豊かな交流の中で多様な発想のもと、さまざまに啓発しあうことが重要だそうです。
もし、それがうまく出来たならば、少々基礎がぬけていようが問題はないそうです。私は常々、個別指導には疑問を感じていましたが、思わぬところでその論拠を得てとても嬉しく思いました。集団の力で伸びるということは経験上実感しているところでありまして、多様な仲間のなかで、励ましあい、研鑽しあってこそ豊かな人間性が育まれ、また、柔軟な頭脳も育つようにおもわれますがいかがでしょう。
ただ、そうはいいましても、実際問題として、授業の中で全く個別学習を行わないかといいますと、そうもいきません。後から入塾した子のケアや、演習になりますとつい、個別になってしまいます。出来るだけ集団での授業を多くしようと無い知恵をしぼっていますが、みなさんのところでは、どのように対処されているのでしょうか。
おかまいなければ、ぜひ教えてください。
最近、このブログのアクセスがとても増えています。
これも、ひとえにロックンの毎日の努力のたまものですね。
頭が下がります。
廣瀬
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コメント
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さっそくのご返事ありがとうございます。
やはり、演習部分は個別になりますよね。ここはどうしても、自分の頭できちんと考え納得することが必要ですね。ただ、この段階で、今、私は大変迷っています。
それは、ロックンと同じように教えあうことは大賛成なのですが、それをとことん生徒任せにしていいものかどうかということです。つまり、わからなければ、すぐ「教えて」となり、今少し、たちどまって自分で考えてみるという大事な過程が省かれやしないかということです。しかし、そこに少々目をつぶっても、教え合うということは、それ以上の大切なお互い助け合って生きていくという芽を育てることになりますね。あまり、いきすぎると私達が、軽く注意すればいいですしね。
ちょっと話はそれてしまいましたが、やはり導入部分ですね。ここが命ですね。この段階でいかに深く、多面的に考えさせるか、ちょっと突飛で独創的な意見などは、優秀な生徒からはかえって出ないものですね。生徒同士活発な意見を出し合い、ここをいかに豊かにするかが、大切ですね。
投稿: 廣瀬 | 2008年6月20日 (金) 14時28分
下のようなアンケート結果を見たことがあります。
希望する大学に入学した大学生に「あなたは、小・中・高時代にどういう理由で勉強していましたか?」という問いに対する回答です。
1位.環境
2位.仕方なく
3位.自分のため
4位.考えなかった
5位.勉強が面白かった
6位.競争意識
5位の「勉強が面白かった」がベストであることはいうまでもありませんが、現実は「面白い」と感じ続ける子供はあまりいません。
最も多かった「環境」と答えた大学生にさらに聞いてみると次の2つの答えのいずれかが返ってきたそうです。
《A》 周りの人が勉強していたので、勉強するのが普通という雰囲気だった。
《B》 小さいときから机に向かって本を読んだり、宿題をする習慣がついていた。
確かに、《B》のように幼い時から良い学習習慣をつけることは大切です。しかし、みんながそういう躾をされているとは限りません。これまでそういう躾をされていない子供が「やる気」を出すためには《A》のような「まわりの環境」が必要となります。
では、環境を整えるとは具体的にどうすればいいのか。ただ個室を与えて静かにしていればいいのでしょうか?
個室に入ればマンガ本がある、テレビがある。気が散るものがそこらじゅうにある。挙句の果てはメール三昧。
親が勉強しなさいと言ってもなかなか受け入れません。かえって反発するばかりです。先生が言っても返事ばかりでなかなか実行できません。
最も効果の高いのは《A》のように「周りが勉強している」環境の中に身を置くことです。そうすれば勉強しないのが不自然で、勉強するのがあたりまえだと感じるようになってきます。さらに、アンケート結果6位の「競争意識」をも刺激します。
以上より、個別より集団の中で勉強するほうが確実に学力は向上すると言えるでしょう。
といっても、数学では個別指導にならざるを得ない状況が頻繁に発生します。そのときは個別を選択するほうがよりよい指導ではないでしょうか。
いかなるものにおいても、「絶対この方法しかない!」ということはありませんものね。
投稿: izutch | 2008年6月19日 (木) 13時59分