一瞬のためらい
ある駐車場から車を出そうとしたとき、歩道の向こうにタクシーが停まりました。タクシーが前に停まると私は車を車道に出せませんので、タクシーからお客さんが降りるのを待っていました。ところが、タクシーから歩道に降りようとしているのは杖を持ったおばあさんで、一人で降りるのに手間取っていました。私は車から降りておばあさんが降りるのを手伝おうかどうか一瞬ためらいました。
すると、私の目の前で予期しない事態が起こりました。そのおばあさんがタクシーから降りて歩こうとした瞬間、タクシーにもたれながら横に倒れたのです。私は車から降りて、おばあさんを起こしに行きました。タクシーの運転手と通りすがりの人もおばあさんを助けに来ました。
私は、「どこに行かれるのですか」とおばあさんにたずねました。近くのビルの中にある歯医者に行くとのことでした。このような状態で、おばあさん一人で歩いて行けるのかと思いました。そこで、私はもう一度車を駐車場に入れて、おばあさんを歯医者に連れて行きました。おばあさんの話だと普段はご主人と一緒に来るのに、たまたま一人できたとのことでした。
今日、ご主人からお礼の電話がかかってきました。
by ダジャマン
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