こい話し3
それから2週間後は大学祭だった。建二は運動クラブに所属していたので、模擬店の売り子にならなくてはならない。毎年下級生がそうしている。その売り上げを部の活動費に充当するのである。今年はぜんざいを売ることになっている。そのぜんざいの券を3枚買って前もって里美に渡している。が、当日来てくれるかどうかわからなかった。
ぜんざいを売りながら今日は来ないのかなと思っていると大勢にまぎれて里美が店に入ってきた。
里美:やっているんだ!
建二:いらっしゃい。
里美:咲と晶子を連れてきたよ。
建二:ありがとう。
建二は照れながら静かに応答した。咲と晶子は里美の友達である。里美がショートカットなら咲はロング、晶子は普通と考えたらいいだろうか。建二は来てくれたことだけでうれしかった。楽しい大学祭になった気がした。
模擬店の後片づけをして帰ろうとしていると、明がふらっとやってきた。あたりはもう暗くなっていた。
建二:どうした。
明 :いや。
明は建二に何かを話したがっている様子だったので、建二はさらに聞いてみた。すると、今日失恋したので気が滅入っているということだった。建二は明を下宿まで送っていった。帰りは歩いて帰った。建二の下宿先から明の下宿先まで一駅だったので、歩いても大丈夫だと思ったが、思いのほか遠かった。
今日も流行性感冒(フィクション)であることをお断りしておきます。
by ダジャマン
コメントありがとうございます。
次回にはかぜは治っていることと思います。
投稿: ダジャマン | 2009年12月 2日 (水) 23時17分
ハ・ハ・ハ・フィックション。大きくハクションをしながら、フィクションを楽しませてもらっています。続編をワクワクしながら待っています。フィ・フィ・フィ・ハックショ~ン。
投稿: kururin | 2009年12月 2日 (水) 18時46分