てんてきは忘れたころにやってくる
ベッドで寝ている患者は安静である。だから、用事があるときはナースコールをする必要がある。ところが、ナースコールをしすぎて、ナースが天敵になってしまったのである。
夜10時を過ぎ、うとうととしていた患者は、カーテンのすみから左手が出てきたのを何となく見ていた。そうです。その患者は点滴をされていたのである。姿を見せず、ただカーテンから左手だけが出てきて、その点滴を操作したのである。もしやあの天敵がと思うと、何をされたか不安になってきたのである。
動けず、不安は募るばかりである。そうだ、忘れていたが、あと30分もすれば、ナースが見回りに来るはずだ。そう思うと気が少し楽になった。
また、少しうとうとしていると、まさに点滴が取りかえられようとしていた。患者は目を見開いた。「ごめん、起こしてしまったあ」 そのナースの声とともに安心したのか、深い眠りへと入っていった。
by ダジャマン
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