日記・コラム・つぶやき

2007年8月 7日 (火)

クマゼミの恋のメロディ

 娘たちが小さい頃、夏になると一緒になって「クマゼミ」獲りに興じました。

 ワクワクして胸躍らせているのは私の方で、無我夢中で蝉を探した幼き頃にタイムワープして、無心の境地に遊びました。

 娘たちは最初は(私の)蝉取り遊びの「ダシ」にされていたのですが、段々と面白さが分かってきたのか、長女なんか2~3年のうちに蝉取り名人に成長してくれました。

 まだ保育園~小学校低学年時代でしたが、私の折れた釣り竿で作った蝉取り網を巧みに操って、クマゼミを次から次へとゲットしていきました。

 虫かごにいっぱいになったクマゼミは、家に持ち帰り、長女の誕生を祝って塾の庭先に植えた陽光桜の幹に留まらせて、自然に飛び立っていくようにしました。上の方に這っていったり、枝にしがみついて鳴き出すのを嬉しそうな表情で眺めている娘たちの姿を懐かしく思い出します。

 その陽光桜の根元から、今年もいくつもクマゼミがはい出して羽化し、飛び立っています。地中で何年もの間暮らし、ひと時のカーニバルを楽しみ、恋の歌を高らかに叫び、結婚し子孫を次代につないでいくのですね。

 シュンガ・シュンガ・シュンガ・シュンガ・シュンガ・シャンガ・シュンガ・・・・・。

 クマゼミの大らかに歌い上げる恋のメロディは、私の心もハイにしてくれます。大好きな燃える夏の到来です。

by kururin

2007年8月 4日 (土)

音で楽しむ夏

 夏は季節感を「音」からじかに感じることができて、大好きです。聴覚を研ぎ澄まさなくても、ガンガン聞こえてくるクマゼミの鳴き声を筆頭に夏らしさを満喫できる素敵な音に満ち満ちています。

 その中でも最高に味わい深いのは、やはり早朝です。まだ家族は全員すやすやと眠り、夢見心地の夜明け前、うっすらと東の空が明るみ始めた頃、うっそうと繁る城山の森の奥の方から鳴り響いてくる「ヒグラシ」の鳴き声。カナカナカナカナ・・・の音は、優しく耳に囁く、一服の清涼剤となって耳から心の奥底に流れていくようです。

 ヒグラシの鳴き声は、ニイニイゼミとのハーモニーを奏でていますから、よけいに味わい深くなっています。この時刻には私は決まって「おしっこ」のために目が覚めるのですが、トイレの中で耳にするこのメロディーには心癒され、気持ちは和み、心の中もすっかり涼しげになるのです。

 枕草子の清少納言さん風に、「夏はつとめて(=早朝)」とでも表現したくなるような、冷涼感に満ち、しかも幽玄の趣きのあるしみじみとした音が、私の家の周りには毎朝きまって響き渡っているのです。

 二番目に推したいのは、冷たい川にドボンと飛び込み、すーいすーいと泳いでいる真最中にも耳に入ってくる音です。まずは、落差のついた川筋から聞こえてくる「せせらぎ」の音。これを聞くとはなしに聞いていると、気持ちは安らぎ落ち着き、平和な気持ちになって誰にでも優しくできそうな心持ちになっていくのを実感します。

 向こう岸からは、夏らしさをかもし出す、昼日中でも盛んなアブラゼミの鳴き声、鼻をつまんだような発音で「ミーンミンミンミンミー」と鳴くのどかなミンミンゼミの声、そしてどのセミが鳴いていても必ず出てくる(笑)ニイニイゼミとの合奏には、秋の虫の先陣を切って登場してくる「キリギリス」ののん気で優雅なギィーギィーギィィーーーと羽を合わせて奏でる音も混ざり合って、絶妙の交響曲となって私を楽しませてくれるのです。

 音で楽しむ夏。今本番を迎えようとしています。

by kururin

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